Mr.ホームズ 名探偵最後の事件
みなさんこんばんは、悪党です
コロナ禍の中、在宅勤務や休校でご家庭にいることが増えていると思います
この機会に本を読んだり、映画を見てみると良いかもしれませんね
そんな中、今回みた作品はこれ
例によってネタバレ盛り沢山なので気になる方はお戻りを
世界初の民間諮問探偵であるシャーロック・ホームズを扱った作品は数あれどこの作品は老後のホームズを扱ったものです
確か「最後の挨拶」ではホームズは60代でしたがこの作品はなんと93歳
あれほど明晰であった頭脳も衰えを見せて、養蜂家として生きています
演じるはX-MENでマグニートー役をやったイアン・マッケラン
鷲鼻がホームズらしいです
養蜂家として生きるシャーロック・ホームズは住み込みの家政婦マンローとその息子、ロジャーと一緒に海辺の田舎町に住んでいました
老化が進み、記憶を思い出せないことも増えてきたホームズは日本に行き、ボケに良いとされる山椒を手に入れてきます
ホームズと文通を重ね、日本に招待したウメザキを演じたのは真田広之
ウルヴァリン:サムライやアベンジャーズ/エンドゲームでもヤクザ役で出演してますね
ホームズは記憶の糸を辿りながらある話を執筆していました
ある時、それを読んだロジャーとの交流の中で忘れていた記憶が蘇っていきます
執筆のきっかけは兄、マイクロフトの死
遺品を整理していると相棒だったワトソンの本を全巻所持していたことから戯れに読んだり、映画を観てフィクションと現実の違いが気になり、本当のことを書こうと記憶の糸を辿ろうとします
最後の事件は夫が妻のピアノの先生への心酔を不審がるものだったが妻は毒を購入したり小切手を用意するなど怪しい行動が目立っていたことを思い出します
現実では気難しいホームズや息子ロジャーがホームズへ心酔していくことを懸念したマンローが家政婦を辞めて別の仕事へ就こうとしていました
現実とフィクションが入り組んでいる構成になっていますがミスディレクションとかではなく、淡々と話は進んでいくところは見る人によっては拍子抜けするかもしれません
ただ、最後の事件の依頼人と妻、家政婦マンローとロジャーはなんとなく対の関係になってるのかな、と感じました
ホームズから離されることでマンローと喧嘩するロジャー、それをたしなめるホームズ
ロジャーとの交流で少しずつ最後の事件を思い出していく中で自身の老化や現在の環境に対する鬱屈した思いも表面化してきます
ここらへんはホームズらしくない、というか普通だな
どうも最近のホームズは内面的に人間離れした人たちだかりだから普通の心情を吐露されても違和感があるようになってるなぁw
記憶が戻る中でウメザキも父が自分たちを捨てた要因にホームズが関係していることで接触していたり、最後の事件で依頼者の妻の不審な行動は自殺をするため、ということまで思い出せたのでした
そんな中、蜂の世話をしていたロジャーが全身を蜂に刺されて倒れているのを発見します
救急車を呼びますがマンローに罵倒され、蜂箱を燃やそうとすることを止めるホームズ
往年の推理の冴えを見せ、世話をしていた蜜蜂に刺されたのではなく蜜蜂を守ろうとしてスズメバチに刺されたことを突き止めます
この作品で一番緊迫するシーンです
マジかー!ってなりますよ
一応、アナフィラキシーショックかと思われるミスディレクションも存在しますので引っかかった人もいるかも
ワシもロジャーが一度蜜蜂に刺されたシーンが頭をよぎりました
ロジャーの回復を待つ中で最後の事件は全てを見通して自殺しようとした依頼人の妻を止められたと思ったが結局自殺を止められなかった、止められた方法が他にあったと考えて探偵業を引退したことを告げます
事実を伝えるだけではなく、時に人を救うにはフィクションも必要なのだとそれを後悔していたのだと
ロジャーが回復し、自分が死んだ後は家をマンローとロジャーに譲ることを伝え、一緒に暮らしたいとマンローに告げるホームズ
ウメザキには父は立派な人だったとフィクションを含めた手紙を出し、兄やワトソン、ハドソン夫人や最後の事件の依頼人の妻の墓代わりの石を置き、冥福を祈るところで物語は終わります
最後のウメザキへの手紙はフィクションでもいいので自分たちを捨てた父を憎む心を救いたいということなんでしょうね
さて、少年との交流や自身の能力低下を嘆く姿などあまりワシがみるジャンルではないのですがホームズ好きとしては見てみたかった作品です
イアン・マッケランの演技がいいよね
日本がけっこう絡んでくるのがよく分からないけどw
といったところで今回はここまで